三俣山北峰(指山〜三俣山鞍部直登)
【前書き】
ミヤマキリシマ観賞登山を5月30日に予定しており、HPで情報を収集する過程で、数年前の大風で崩壊していた指山から三俣山北峰への登山道に梯子も掛けられて復旧したようだということと、指山〜北峰鞍部への直登コースがあるという事を知りました。
それなら下見登山に行ってみようと考え、出かけてみることにしました。
【年月日】’09.5.23(土)
【同行者】単独
【コースタイム】長者原(9:30)→林道終点(10:20)→鞍部(11:00)→三俣山北峰(12:00-10)
→大鍋底(12:45)→雨ヶ池(13:43)→長者原(14:30)
【場所】国土地理院 ウオッちず地図閲覧サービス
【写真と解説】
どれが指山でどれが三俣山かもよく覚えていません。
手前の丸っこい峰が指山だから、今から歩く大体の位置を見定めておかねばなりません。
長者原からすがもり越への道を進みます。指山自然観察路への分岐を通り過ぎて、さらにすがもり越方向に直進すると左へ分岐する道があります。
その道は途中で分岐しますが、指山と三俣山の間の谷の左岸を登る方向へ行きます。左岸、右岸というのは下流に向かったときの呼び名ですから、写真の左手に谷があって、土石流を止める堰堤があります。
指山の大岩壁にぶち当たる所で舗装道は終わりです。
ここから山道に入りますが、ちょっと木の枝が繁茂して躊躇しました。
目の前に三俣山北峰が見えます。鞍部は写真左側になります。
最初は谷の左岸を登っていくのですが、途中から右岸に移ります。
右岸というのは写真の左側です。写真の右側をずっと登っていったら鞍部ではなく北峰に直登することになりますが、それは無理でしょう。
左岸をずっと登っていたら赤テープが無くなってしまいました。この巨岩の沢を登っていくのは危険です。
こういう時は赤テープの場所まで戻るのが鉄則です。そして双眼鏡で周囲を見渡して対岸に赤テープを発見しました。
実は途中から右岸に移らなければ、鞍部に行けないという当たり前の事をその時まで理解していませんでした。俺は馬鹿だな〜。
鞍部にはあっけなく出てしまいました。
北峰へは急登が続きますが、気持ちよく登れます。登山道の左側にガレ場があります。これが台風で崩れた場所でしょうか?
さらにどんどん登っていくとHPでよく見たトラロープの岩場に着きました。
現在は写真の右手に登山道ができているので、この岩場を登る必要はありません。
しかし、この先の道は崩壊地の頂上部を横切り、空中に飛び出した木の上を越え、支えの無い急傾斜のガレ場を登るという、ぞっとする道でした。私は高所恐怖症なので特にそう感じたのかもしれませんが、今冷静に考えても、この登山道は大きな台風が来るか、大雨が降ったら簡単に流失してしまうだろうと思います。
ビビッてましたので写真を撮る余裕はありませんでした。
崩壊地の頂上部を横切る手前で後ろを振り返ると絶景です。
写真右奥に湧蓋山、上段に黒岩山〜泉水山、中段右が指山。指山のミヤマキリシマはもう色づいています。
下段中央の谷が登ってきた谷です。今からその谷、崩壊地の最上部を横切ります。
梯子はトラロープの岩場に掛けられていたのでしょうか。結局、HPで見た梯子は見かけませんでした。
ひょっこり山頂らしき所に出たら、そこが北峰でした。
正面が本峰でしょうか。団体さんが大鍋や本峰からこちらへ向かってきます。
急いで天丼弁当を食べて、東側に逃げることにしました。それにしても天丼弁当の米に芯がありました。こなこともあるのか。
大鍋と南峰方面です。今から写真左の低い場所から大鍋に降りてみます。
よく考えてみると凄い遠回り。団体を避けるのも大変です。
平治岳山頂も薄くピンクに染まっています。来週くらいが見頃でしょうか。
大鍋に降りました。写真の右が北峰、左が本峰になります。
この時点でどこを回って下山するか、決めていなかったのですが、空を見ると曇ってきたので最短ルートの雨ヶ池に下りることにしました。
大鍋出口でタムロンのレンズキャップを拾いました。
結局、長者原手前1kmくらいの所で追いついたおじさんが落としたものでした。おじさんは、「(レンズキャップが戻ってきたのは)奇跡だ。」と言ってましたが、私は何となく返せるような気が。
シャクナゲは終わりかけていました。しかし、まだ結構咲いていました。
写真は大鍋底のシャクナゲです。
【後書き】
鞍部から北峰への登山ルートは赤テープがあるものの、やはり非常に危険な状態だと思いました。
山肌の崩壊はまだ続くでしょうし、現在の仮の登山道も長くは維持できない様な気がします。
近づかないのが良いと思います。